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腎臓内科、人工透析内科、一般内科
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院長ブログ

もうすぐ今年も終わりです!

今年も12月となり、最後の月です。夫が”年賀状に取り掛からなくちゃ”と、私に暗黙のプレッシャーを感じさせています。

小学校の頃の年賀状は、本当に親しい人・お世話になった人など出したいと思う人に一人ずつの顔を思い出して、大切に書いていました。最近の私の年賀状は、寂しいかな、慣例で出しているものがほとんどです。しかし、その中でも、一部には会いたいけど会う機会を逸している人からの年賀状は、”どうしているのかな”とか”こんなことしてるかな”とかなど、その人の昔の癖や好みを思い出し、今の生活を想像する楽しさがあり、ふと笑いがこみあげてくる楽しさもあります。

すごく印象に残っている毎年の年賀状は、かつての患者さんからのものです。数十年経過しても、まだ覚えています。厚い眼鏡の奥にある眼はとても大きく、小柄で細く色白の細面の顔でした。インスリン導入のための入院で、受け持ちを任せられました。糖尿病の治療で大切な食事と運動治療に力を注ぎました。食事は決められた入院食を食べていただき、運動はコースと時間を具体的に決めて、日課表を作って、毎日寄り添い、指導しました。”目があまり見えないから、あまり一人であるいたことがない。”とか”甘いものが好きなので、間食がないのでさみしい。”とか、小さな静かな声で訴えていましたが、常に頑張っていただくように対応していました。今考えると、雑談らしきことをしていなかったので、生活模様は想像でしかありません。退院時はインスリンはおろか、糖尿病の投薬も内服しなくてもよくなり、元気に帰宅しました。

その方から、何年にもわたり、年賀状が届き、私はいつしか、毎年その方の年賀状を待ち望みました。そして、数年前に歌を作りました。

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年賀状            作詞・作曲 鈴木孝子

1、年明けに思い出す懐かしい人 何気なく探してしまうはがき

毎年の便りは数十年になり 私はいつしか心待ち

たった数週間の入院生活での この出会いが始まりだったあの日

色白で小柄な物静かなあなたは 厚いめがねをかけていましたね

それから毎年のはがきの交換 私達のつながり

2、年明けに思い出す愛らしい人 何気なく探してしまうはがき

毎年の便りは美しく力強く 元気な暮らしのうれしい知らせ

散歩を勧めたりおやつをやめさせたり 驚いた顔を今も思い出す

きっとあなたはかわいいお孫さんと この年賀状を書いていたのかしら

それから毎年のはがきの交換 私たちのつながり

3、年明けに思い出す会いたい人 何気なく探してしまうはがき

毎年のたよりは突然途絶えて 私はあなたの身を案じたの

何十年もいつか会えると思ってた 便りのないのは あなたはもういない

きっと安らかな薄化粧の顔で 微笑んでいたのかもしれない

あなたと私が出会ったことが 私たちの幸せ

私はそう信じたい

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医師になりたてから、この年賀状は、何十年も続きました。いつかは会えると思っているうちに、途絶えてしまいました。

途絶えてしまったことは想像にすぎません。この年賀状は彼女の感謝の証だと思い、

初心を貫徹しようと来年も気持ちを新たにして、出発出来たらと思っています。

ぜひ、この”年賀状”をyou tube で聴いてくださいね!!

今年、いやなこと・悲しいことががあった方、前を向いて、来年に期待しましょう!!

皆様、良いお年をお迎えください。