早いもので、今年も最後の月になりました。外を歩くと、クリスマスソングとともにクリスマス商品が店を飾り、イルミネーションが輝き、クリスマスやお正月がまじかなことを思わせます。本当に今年ももうすぐ終わるかと思うとなんとなく感慨に浸ってしまいます。いろいろなことがありました。楽しかったこと・悲しかったこと・悔しかったこと・つらかったことなど、すべて今年に味わった気持ちのページをめくりなおしてみたりして・・・・。時には、反省もしてみたり、来年のことなど考え複雑な心境に襲われますが、皆様はいかがですか?
この時期になると、年賀状に取り掛からなければと毎年思います。最近は年賀状という紙媒体を使わず、新年のあいさつを簡単にすましてしまう方も多いと思いますし、年賀状を全く書かない方も多くなりました。しかし私はため息をつきながら、年賀状に取り掛かります。作成し出すことは大変ですが、心のこもった会う機会を逸した方の年賀状を頂くと、とてもうれしくなるものです。約2年前に私が作った歌をご紹介したいと思います。
この歌は、私が医師になりたての頃、受け持ちとなった患者さんとの年賀状のやり取りでのつながりについて歌にしました。彼女からの年賀状は数十年にわたり欠かさず、1月1日に届きました。私が転居しても、年賀状は欠かさず届きました。その頃は糖尿病経口薬の種類も少なく、彼女は経口薬を極量内服していても血糖値が高く、インスリン導入するための入院でした。糖尿病はまず食事療法と運動療法が基本であり、その指導を行うときも、彼女が初めて聞いたかのようにびっくりした顔をなさったのが印象的でした。私は彼女の食事と運動の指導に、一生懸命取り組み、数週間の入院で、インスリン導入せず、経口薬をすべて中止し、退院していきました。毎年届く年賀状にも、薬も飲まないで、糖尿病の血糖コントロールが良い状態であり、元気に過ごされていることなど、短い簡素な表現で表され大変うれしく思いました。いつかは会うことが出来ると思っているうちに、突然、年賀状が届かなくなりました。この患者さんとの年賀状を通じてのつながりが、私の医師としての、仕事の充実感を持て、さらに情熱を掻き立てました。最近は年賀状のやり取りが希薄になりつつありますが、私にとってこの年賀状は貴重なつながりを続けさせてくれました。
途絶えた年賀状 2016年1月15日作成
1、年明けに思い出す懐かしい人、何気なく探してしまうはがき
毎年の便りは数十年になり、私はいつしか心待ち
たった数週間の入院生活での、この出会いが始まりだったあの日
色白で小柄な物静かなあなたは、厚いめがねをかけていましたね
それから毎年のはがきの交換、私達のつながり
2、年明けに思い出す愛らしい人、何気なく探してしまうはがき
毎年の便りは美しく力強く、元気な暮らしのうれしい知らせ
散歩を勧めたりおやつをやめさせたり、驚いた顔を今も思い出す
きっとあなたはかわいいお孫さんと、この年賀状を書いていたのかしら
それから毎年のはがきの交換、私たちのつながり
3、年明けに思い出す会いたい人、何気なく探してしまうはがき
毎年のたよりは突然途絶えて、私はあなたの身を案じたの
何十年もいつか会えると思ってた、便りのないのは、あなたはもういない
きっと安らかな薄化粧の顔で微笑んでいたのかもしれない
あなたと私が出会ったことが私たちの幸せ
私はそう信じたい
南青山内科クリニックを開業して、2016年7月で5周年を迎えることが出来たとき、記念に初めて作った曲で、CDも作りました。ひとえに、多くの皆様の支えによるものと感謝しています。Youtubeにも入っていますので、聞いていただけたら、大変うれしく思います。
来年は7周年となります。きっと良いことがあることを信じて、あと1か月を集大成としてまとめられる日々にしたいと思います。
風邪がとても流行っています。またこれから、インフルエンザの季節ともなります。仕事が忙しく睡眠時間を削り、運動もできず、忘年会も多くなり・・・など体調を崩してしまう月です。自己管理を十分なさって、健康で元気にお過ごしいただきたいです。