よくある質問
既にかかりつけの先生がいるのですが…
当医院をセカンドオピニオンとして来院いただくのも大歓迎です。
お悩みなどあればお気軽にご相談ください。
健診結果で尿にタンパクが出ていると言われました…
健康な人でも一日に100mg程度のタンパク質が尿に含まれていますが、腎臓 に異常があると、それ以上多くのタンパクが尿に出てきてしまいます。一日150mg以上のタンパク尿が認められると、タンパク尿が陽性であると診断されます。腎臓が悪いときにタンパク尿が出現しますが、タンパク尿そのものも腎臓の働きを低下させてしまうので、腎臓病の進行を食い止めるためには、タンパク尿を少しでも減らさなければなりません。当クリニックでは、でき
うる限り、このタンパク尿を減少させていく治療を積極的に行なっています。
おしっこの検査でどのようなことがわかりますか…
おしっこ(尿)の検査は他の検査より、あまり負担がなく調べることが出来ます。その検査の結果より、身体についてのいろいろな情報が得られます。貴重な身体中を巡回している血液は、ポンプとしての働きである心臓から1分間に約5リットル送りだされていて、そのうち約1リットルが腎臓に入ってきます。腎臓に入った血液は腎臓の糸球体と尿細管でろ過と再吸収の作用を経て、身体に必要なものは血液中に戻されて、身体に不必要なものは尿中に分類されて、おしっこ(尿)として排泄されます。腎臓が障害されてしまうと、本来捨てられるべき物質が血液中に残っていたり、捨ててほしくないものがおしっこ(尿)で捨てられたりしてしまいます。おしっこ(尿)の中に、タンパク質や血液や糖などが検出されることで、種々の病気が疑われることとなり、早期に予防できたり、早期に治療を行うことによって病気の進行を止めたり回復を促すことができます。ときどきは尿検査を行うことをお勧めします。
痛風になりやすい体質ではないかと心配です…
痛風は、尿酸が過剰に産生されたり、排泄が低下したりすることによって、血液中の尿酸濃度が高くなって(高尿酸血症)、尿酸塩結晶ができたときに、それが関節に沈着することで起こります。 下肢の関節に起こりやすく、突然始まる強烈な痛み、腫れ・発赤・局 所熱感を伴う激しい炎症が特徴です。
中高年に多い病気と思われがちですが、近年では40歳以下の若い世代の発症が多い傾向にあります。
痛風の背景には、過食や過飲、食生活の欧米化、運 動不足といった生活習慣が関係しており、生活習慣病に関連の深い病気です。
痛風は予防できます。①肥満を防止し、②水を飲んで尿をしっかり出し、⓷尿をアルカリ化する食品を摂るように心掛け、④食事でプリン体を摂りすぎないように気を付けて、 ⑤アルコールを飲み過ぎないように、⑥有酸素運動をして、⑦ストレスと上手に付き合い、痛風を予防しましょう!
もう少し詳しい説明は、「コラム」の「夏に増える痛風」をご覧ください。また、当院へお気軽にご相談ください。
慢性腎臓病(CKD)と言われましたが…
生活習慣病の中の高血圧・糖尿病・高脂血症・高尿酸血症・肥満・睡眠時無呼吸症候群・喫煙などを長い期間、放置しておくと腎臓にも悪影響を及ぼし、慢性腎臓病の発症にもつながってしまうことも少なくありません。タンパク尿の出現や採血結果での尿素窒素やクレアチニンの上昇が認められたとき、腎臓の悪化を食い止める診療を行っていきます。透析療法や腎移植などの腎代替療法をしなければならない時期が来ないように、または少しでも遅らせることができるように早期からの治療は大切です。20歳以上の8人に1人は、慢性腎臓病(CKD)だとされており、国民病とも言われています。症状があまり認められないことから、放置されがちな疾患ですので、心配な要因がありましたら、ぜひ受診していただきたいです。
血液透析を始めたほうがよいと担当医から言われました…
腎臓の代わりを担っているのが、ダイアライザーと呼ばれるもので、人工腎臓の役割をはたしています。このダイアライザーに血液を通して、透析液を介して血液をきれいにする方法が、血液透析治療です。日本の血液透析治療は世界一と言われています。おそらく腎移植が少ないことから、長期の血液透析治療を行う方が多くいらっしゃいますので、驚異的に発展してきたものと思われます。施設血液透析治療を提供している病院やクリニックは日本にはたくさんありますので、ご自分に合った透析施設を選択していただきたいと思います。施設の選択は治療を行っている患者様が自由に選ぶことが出来ますので、いろいろな勉強をして、情報を得ることは大切なことだと考えられます。
尿毒症症状について…
腎臓が悪くなってきますと、おしっこ(尿)も出にくくなり、血液中の酸や老廃物も捨てることが出来なくなります。このような状況が徐々に増悪していくことで、気分不快・食欲低下・嘔吐・意識障害など多彩な症状が出現することになり、血液中に老廃物が貯まることによって起こるこのような症状を尿毒症症状と呼びます。尿毒症症状は、非常に多彩な症状を引き起こしますので、“腎臓が悪い”と少しでも言われた方は、採血・採尿検査を行ってほしいと思います。尿毒症症状が出現する時は、かなり重症の腎機能障害があると考えられるので、透析療法・腎移植などの腎代替療法治療が必要となる可能性が高いと考えられます。
腎代替療法について…
腎臓の機能が正常な腎臓の10%以下に低下した場合、症状のない場合もありますが、尿毒症症状の出現が認められ、腎臓を代替えする治療が必要となります。その治療を腎代替療法と言います。
腎代替療法には、大きく分けて透析療法と腎移植があります。
透析療法には、血液透析と、腹膜透析と、血液透析と腹膜透析を組み合わせて行う併用療法があります。
血液透析のみ行う場合は、ほとんどの方が行っている施設血液透析と、まだあまり普及していない在宅血液透析があります。
当クリニックでは、在宅血液透析や、血液透析と腹膜透析を組み合わせて行う併用療法に力を入れています。
また、腎移植は、生きている方から片方の腎臓を提供して行う生体腎移植と、亡くなった方から提供をうけた腎臓を移植する献じん移植があります。
やむなく腎代替療法を間近に控えた方や、すでに腎代替療法を行っている方でも、いろいろな情報提供を行っていきたいと思っておりますので、お気軽に受診して下さい。腎代替療法の情報提供と御一人御一人の方にあった治療法を十分検討して、提案させていただきます。治療法の変更は大変勇気のいることだと思いますが、ご自分の治療法を模索し、生涯腎疾患と向き合っていかねばならない人生を前向きに生きていただくためのサポートをしたいと思っております。
腎代替療法を行わなければならない方や腎代替療法を行っている方など、不安や疑問などございましたら、お気軽にお越しいただき、情報提供させていただきたく思っております。