在宅透析について
在宅血液透析は、医療施設の指導・管理のもとに、血液透析を家庭で行う治療です。
患者さんと介助者(主に家族)が協力し合い、透析の知識と技術を習得して、自分の生活に合わせて透析を行うことができます。
準備・自己穿刺・透析中の管理・後片付け・物品の管理など、全て患者さんと介助者によって実施する透析です。そのため、希望した方全員ができる治療ではなく、ある一定の条件があります。
導入の基準
- 透析時間を延ばしたい、または透析日を増やしたいなど十分な透析を実施したいという希望がある。
- 介助者が必ず必要である。
- トレーニングを介助者と共に受け、知識技術を習得することができる。
- 必ず月一回の外来受診を受けることができる。
- 必要な自宅改装ができる。
- 自己穿刺できるシャントである。
などの条件があります。
導入のメリット
自分の生活スタイルに合わせ、自由に透析スケジュールを組むことができる。
時間的制約がないため、社会復帰(就業・家事・育児・趣味)は容易である。(透析可能な時間帯については相談)
自宅で行うため、家族と団らんの機会が増える。
透析回数に制限がないため、十分な透析量が確保できる。
飲水、食事制限がかなり緩和できる。
貧血、高血圧、血清リン値などの改善がみられ、薬の量が減る。
透析不足による合併症のリスクが減り、生命予後がよい。